私の主治医はお兄ちゃん
壁
美音side
その日の夜私は熱を出した。
退院してからずっと調子がよかったのに…
美「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
優「美音…」
美「ハァ…ハァ…ハァ……」
…苦しい。
苦しい中にどこか今日届いた郵便物が引っ掛かっていた。
そんな私の不安を掻き立てるように腋に挟まれた体温計が鳴った。
優也兄はその体温計をすっととって
優「38.5℃か…」
湊「高いな…」
優「病院連れていくか…」
美「待って。」
私は優也兄の裾をつかんで止めた。
このまま病院に行ったらいけない気がして…
もしさっきの郵便物がお仕事で使うものじゃないとしたら…
そんな不安が押し寄せて…
美「嫌だよ…」
駿「美音わがまま言うなよ。早くよくなった方がいいだろ」
不意にそういった駿介。
でも…
美「嫌だ…行きたくない。」
優「美音…」
お願い。今日はそばにいたい。
不安だよ。