私の主治医はお兄ちゃん
駿介side
今日は部活も休み。
なのに朝から美音と母さんは2人でデパートに買い物に行った。
12時か……なんか食おうかな。
そう思っていた時玄関のドアがガチャリと開いた。
優兄帰ってきたのかな??
優兄と湊斗兄は忙しいらしくあれから帰ってきていない。
俺が玄関まで様子を見に行ってみると、
母さんが1人で帰ってきていた。
駿「おかえり。美音は?」
母「なんかお友達とばったり会ったから私先に帰ってきたの!きっとお友達とお買い物でもしてるんじゃないかしら。」
母さんは微笑みながらそう言った。
買い物…友達と??
…いや、やっぱなんかおかしい。
駿「俺もちょっと友達と出かけてくる。」
そう言って俺は走って家を飛び出した。
…嫌な予感がする。
駿「ハァ…ハァ…」
こんな時バスケ部で良かったって思う。
俺は今まで走ったこともないペースで走って美音と母さんが行ったデパートへ向かった。
駿「美音!!」
いつも美音が行く雑貨屋。
そこのすぐ脇のところにうずくまっている美音の姿。
声をかけると美音は驚いたかおをして振り返った。
それは辛そうな、でもそれを隠して無理矢理笑顔を作っているような…
そんな顔。
美音はにっこりと微笑むとそのまま意識を失った。