交わることはない
話し合い☆☆
来客を告げるブザーがなった
「はい」
「あっと、俺」
「解除する。」
と、言うと
今度は、玄関のブザーがなり
玄関を開けて大夢を部屋に入れる
大夢が私の部屋に来たのは
初めてだった
「身体、大丈夫なのか?」
「あっ、うん。亮から?」
「ああ、今、きいた。
俺の子なんだよな?」
「・・うん。
私、大学の時に彼と別れてから
そんな人いなかったから。」
「そうか、すまん。
疑うような事して」
「ううん。いいの
びっくりするよね、急に。」
「ああ、正直、混乱している。」
「そうだよね。私もだから。」
「鈴、責任とるよ。」
「‥‥‥‥‥う‥ん‥」
「親、連絡して
挨拶に行くから。」
「‥‥わかっ‥‥た‥」
「悪いけど、今日はこれで帰るわ。」
「うん、わかった。ごめんね」
「ああ、無理するなよ。」
俺は、逃げるように鈴の
マンションを後にした。
鈴とは高校から
よくつるんでいた。
女と遊びでしか付き合ったことが
ない俺だったが
そんな俺に恋愛感情なしに
話しかけてくる鈴に
嫌な気持ちはなく
大学時代も社会人になっても
交流があった。
鈴は、七湊より少し低い身長だが
ショートの薄い茶色の髪
左側だけをのばし
右側は、耳にかけている
七湊とは違う
綺麗な顔をしていて
性格もサバサバしている
だから、女からも男からも
好かれていた
たまに強引なところもあるが・・
そんな鈴と俺が・・結婚?
実感なくても
あいつの腹には俺の子がいる・・
俺は、お袋に連絡して
明日実家に帰る事にした。