交わることはない
翌日☆☆
七湊は、翌日 目が覚めてから
母親に電話をかけたが
母の携帯は繋がらなかった。
遥は、目を覚と
七湊がいなかったから
慌ててリビングにいくと
七湊がキッチンで料理をしていた。
ホッとして
七湊を後ろからそっと抱き締めた。
「あっ、遥、おはよう。」
「七湊、びっくりしたよ
ベッドにいなくて。」
「お母さんに連絡したの」
「やっぱり・・それで?」
と、遥が尋ねると
七湊は、首を横にふった。
そんな七湊を反転させて
七湊を抱き締めて
唇にキスをすると
七湊は、遥の首に腕をまわして
抱き締めた。
遥は、「大丈夫だよ。」と
七湊の背中を何度も撫でる。
七湊と二人で
朝食をとっていると
来客のブザーがなり
コンシェルジュの佐野さんから
青井さんが来ていると言われて
通してもらった。
部屋に来た弦さんから
私宛の手紙を受けとった。
私は遥の顔を見る
遥が頷いたから
その手紙を開いて読む・・・
それは、母からで‥‥‥‥
父と離婚したこと
日本の会社は、司さんに任せて
副社長に弘二さんを置いて
運営を任せること
おじいちゃまは、了解していること
お義母様も知っていること
父に対して少しでも
愛情がある間に終わらせたかったこと
が書かれていた。
そして、遥に七湊を守り抜いてほしいと
綴られていた。
弦さんは、
「社長は、今イタリアです。
今後、社長は、イタリア、フランス、
ドイツ、スペインに力を入れる予定に
しております。
七湊さんの式が終わったら
出国をすると言われていました。」
「お父さんは?」
「東吾さんは、知りません。
七湊さんの式以前に離婚されて
おりましたから。
わが社の顧問弁護士は
変わらず東吾さんの事務所が
継続されておりますが。」
「そうだったのですね。
父と一度話してみます。」
と、話して弦さんに
お礼をいった。
遥は、私のする事に
なにも言わずに見守ってくれた。
父に連絡して
その夜、実家に帰った。
父は、思い付く限りに
母をけなしたが
母は、そんな人ではない。
ああ、きっと
この父に、母は絶望したのだと
わかった。
ただ、父は不器用の上
思い込みが激しく
クライアントには、信頼があるが
たった一人の妻
たった一人の女性である
母の気持ちは、わからなかったのだ・・
私は、遥と一緒に
実家を後にした。
その夜に遥の実家に伺い
お義母さんとも話をした。
お義母さんの話をきいて
ああ~やはり
と、おもった。
母には、これから
幸せになってほしいと願った。
もちろん父にも幸せに暮らしてほしい
と思っているが・・
人を愛し、愛されていくと言うことは、
決して、一人ではできない・・
誰も責めることは出来ない・・・
離婚して
離ればなれになったとしても
二人は、私の親に
何ら変わりはない。
私は、お義母さん・あすかさんに
抱き締められて
遥と一緒に帰宅した。
遥は、私を優しく抱き締めて
くれて朝を迎えた。
今から新婚旅行へ出発する・・・