はやしくんに、紫陽花の花束を。
まぁ私も可愛い名前なんだから自信持てよ、と返したけど。お互い相手の嫌なことはしないという事で呼び名が定まったとさ。
「小学校の集まりというか、そんな感じでね。お前も暇なら来る?」
「いや超アウェイじゃん」
「小学校のグラウンドで祭りするんだよ。地域の人かなりくるし浮かないと思うけど」
まぁ、考えておくねと言ってバスに乗る。行くはずもないんだけどさ…面倒だし。土日はゆっくり休みたい…本当に若者なのか自分でも怪しくなってくる発言なのだけれど。
バスは座席が1つしか空いてなくて、慶次郎が私に譲ってくれた。
遠慮したんだけれどババアなんだから座れと言われムカつきながら座った。
バスの中ではいつも基本お互い喋らずに自分たちの時間。携帯を見てニヤニヤ笑ってる慶次郎を見て嘲笑ったり…私も最近は、はやしくんと連絡を取ったり。
【今週地元のお祭りあるんだけど、ななせも来ない?】
そのメールを見た瞬間、バッと慶次郎から目をそらす。
どうしよう、さっきまで全く行く気なかったのに…めっっっちゃ行きたくなった。なんか申し訳ない。
「や、やっぱり土曜日行こうかな~?」
と、私の隣で立っている慶次郎の顔色を伺いながら言ってみると、パアァと目を輝かせてマジで!?!?と言う。周りの人びっくりしてるじゃん。
うるさい!と言うと周りに謝った後に私にこう尋ねてくる。