ぜ、ん、ま、い、と、あ、た、し
再び聖都へ
聖都城ではグレンヴィルが待ち構えていた。
「お待ち申し上げておりました。黒谷様。お元気そうで何より」
彼の目は据わっていた。元気そうなのがむしろ残念だと面皮の下には書いてある。
「こちらへ。創手様の許にご案内いたします」
厳重な警備体制の門を潜り、中庭に通された。前回とは違い、手錠を外してはもらえなかった。
後ろから銃を携帯した護衛の兵隊が数人付いて来る。完全に警戒されているらしい。
創手は中庭の大きな木に吊るされたブランコに腰掛け、気だるく体を前後に能動していた。
その麗容はまるで一枚の絵から切り取ったかのように美的過ぎて、どこか現実離れしている。
創手は近づいてくるあたしを見ても、顔色一つ変えなかった。
傍らにはディランがいた。
白とピンクの水玉模様のシャツに、ゼブラ柄の細身のパンツという、一般人には考えられない取り合わせの衣装を纏い、何やら創手に耳打ちし、意味ありげなニヤニヤを顔面に上らせている。
「お待ち申し上げておりました。黒谷様。お元気そうで何より」
彼の目は据わっていた。元気そうなのがむしろ残念だと面皮の下には書いてある。
「こちらへ。創手様の許にご案内いたします」
厳重な警備体制の門を潜り、中庭に通された。前回とは違い、手錠を外してはもらえなかった。
後ろから銃を携帯した護衛の兵隊が数人付いて来る。完全に警戒されているらしい。
創手は中庭の大きな木に吊るされたブランコに腰掛け、気だるく体を前後に能動していた。
その麗容はまるで一枚の絵から切り取ったかのように美的過ぎて、どこか現実離れしている。
創手は近づいてくるあたしを見ても、顔色一つ変えなかった。
傍らにはディランがいた。
白とピンクの水玉模様のシャツに、ゼブラ柄の細身のパンツという、一般人には考えられない取り合わせの衣装を纏い、何やら創手に耳打ちし、意味ありげなニヤニヤを顔面に上らせている。