-bLue iSlaNd-



僕は黙ったまま君を見つめた。


その時に、さっきと同じ冷たい風が吹いた。


夕日に染まる赤い空と海は、いつの間にか陽を失った黒い空と海に変わっていた。


「こんな時だった……。こんな黒い空だった……。」


君は僕に何を伝えようとしているのだろう?


君が心を開いてくれているのに、僕はその心を受け止めるすべを知らなかった。


「黒くなんかない……。」




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