極上御曹司のヘタレな盲愛
優しく髪を撫でられる感覚に目を開けると…。

私を抱きしめていた大河が心配そうに顔を覗き込んでいた。

「大丈夫か…?」

「…う…ん」

「無理させたな…」

ボンヤリしていた意識がはっきりしてきて…気を失う前の事を思い出した。

は!恥ずかしい!こんな風に意識が飛んじゃうなんて!初めてなのに!

でも…気怠さはあるが、身体も心も満たされて…とても幸せだった。

愛しい…。
思わずギュッと大河を抱きしめると、私を抱きしめる大河の腕にも力がこもり、大河は私の耳に唇を寄せて…言った。

「桃…。明日、会社に行く前に…例の婚姻届を一緒に出しに行かないか…?」

「うん…行く…」

「え⁉︎は⁉︎…本当に⁉︎」

「うん、行くよ」

大河は大きく息を吐くと…。

「夢じゃないよな…。本当に夢じゃないんだよな!」

と叫び、これ以上ぎゅうぎゅう抱きしめられたら、私…大河の内側に入っちゃうんじゃないかなって思うくらい私を強く抱いた…。

「絶対に俺が、桃を一生幸せにしてやる!約束する!」

「うん、私も大河の事を幸せにしたい」

「今も俺、幸せ過ぎてどうにかなりそうなんだけど…」
大河は私の首筋に顔を埋めると、囁くように言った。

私も…全身が幸せで…蕩けそう…。

暫く幸せなまま抱きしめ合っていると。

「なあ…桃…」

「なあに?」

「あのさ…もう1回…しようか…。なんか俺…嬉し過ぎて我慢できない…」

「え⁉︎嘘でしょう⁉︎やっ!ちょっと!やめて!そんなとこ触んないでっ!あ!ダメだって言ってるで…や…あ…んっ!…んんっ!待って!もっ!そんなコトっ!…し…ない…で…。あっ…も…そんな…恥ずかし…い…んっ!
ほんと…イジワル…っ!」


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