極上御曹司のヘタレな盲愛
再生
先輩と恵利ちゃんが帰り、夕飯を食べて病室備え付けのシャワーを浴びて、消灯時間まで暇を持て余していた時…。
あれ?両親に明日の退院の事についてきくのを忘れたなって思い出した。
明日、何時くらいに退院なんだろう?
誰がお迎えに来てくれるのかな?
確認しておくべきだった!
私のスマホは歩道橋の階段から落ちた時に、落として壊れてしまったらしくて、今は無い。
連絡はこれでねって、母がテレホンカードを引き出しに入れておいてくれた。食堂のところの公衆電話を使うようにって…。
食堂に行こうと部屋を出て、ナースステーションの横を通り過ぎようとした時だった。
数人の看護師さんのテンションの上がった「特別室の…」という会話が耳に入ったので立ち止まる。
「今日の特別室の面会!凄かったらしいじゃない!」
「そうなの!もう眼福ってこんな感じって思ったわ!あのイケメン勢揃い!」
「妹さんも本当に見たこともないくらい美人よねぇ。その辺のモデルや女優より全然綺麗!」
「双子って言ってたけど、全然似てないわよね」
ああ、いつものヤツか…。うぅ…通り辛くなっちゃった…。
「私…お兄様…タイプだわ〜。フリーかしら」
「私は断然、水島の御曹司!」
「私も〜♪」
「あら、だって彼は、けっ…」
「…こんな所で何やってるんだよ…」
「ヒャッ!」
いきなり背後から耳元に息を吹きかけるように呟かれ、飛び上がらんばかりに驚いた!
「た…大河っ!なんで?」
私の叫び声で、私達2人に気づいた看護師さん達が、目を見交わして気まずそうにしている。
立ち聞きなんかして申し訳なく思ってしまった。
「ちょっと桃に話があってさ。部屋に行こうぜ」
「え?私、お母さんに電話をしようと思って今…」
「明日の退院の事だろう?大丈夫。その事も話す。行こう」
と、私の肩を抱いて特別室の方にスタスタと歩き出す。
背後で看護師さん達の小さな溜息が聞こえた…。
「ちょっと!なんで肩なんて抱いてるのよ!」
天敵のくせに!
近いって!もう、走って逃げ出したい!
でも、手を振りほどこうとしても、いいからと、逆にもっと近くに引き寄せられて、私は病室に連行されてしまった。
あれ?両親に明日の退院の事についてきくのを忘れたなって思い出した。
明日、何時くらいに退院なんだろう?
誰がお迎えに来てくれるのかな?
確認しておくべきだった!
私のスマホは歩道橋の階段から落ちた時に、落として壊れてしまったらしくて、今は無い。
連絡はこれでねって、母がテレホンカードを引き出しに入れておいてくれた。食堂のところの公衆電話を使うようにって…。
食堂に行こうと部屋を出て、ナースステーションの横を通り過ぎようとした時だった。
数人の看護師さんのテンションの上がった「特別室の…」という会話が耳に入ったので立ち止まる。
「今日の特別室の面会!凄かったらしいじゃない!」
「そうなの!もう眼福ってこんな感じって思ったわ!あのイケメン勢揃い!」
「妹さんも本当に見たこともないくらい美人よねぇ。その辺のモデルや女優より全然綺麗!」
「双子って言ってたけど、全然似てないわよね」
ああ、いつものヤツか…。うぅ…通り辛くなっちゃった…。
「私…お兄様…タイプだわ〜。フリーかしら」
「私は断然、水島の御曹司!」
「私も〜♪」
「あら、だって彼は、けっ…」
「…こんな所で何やってるんだよ…」
「ヒャッ!」
いきなり背後から耳元に息を吹きかけるように呟かれ、飛び上がらんばかりに驚いた!
「た…大河っ!なんで?」
私の叫び声で、私達2人に気づいた看護師さん達が、目を見交わして気まずそうにしている。
立ち聞きなんかして申し訳なく思ってしまった。
「ちょっと桃に話があってさ。部屋に行こうぜ」
「え?私、お母さんに電話をしようと思って今…」
「明日の退院の事だろう?大丈夫。その事も話す。行こう」
と、私の肩を抱いて特別室の方にスタスタと歩き出す。
背後で看護師さん達の小さな溜息が聞こえた…。
「ちょっと!なんで肩なんて抱いてるのよ!」
天敵のくせに!
近いって!もう、走って逃げ出したい!
でも、手を振りほどこうとしても、いいからと、逆にもっと近くに引き寄せられて、私は病室に連行されてしまった。