極上御曹司のヘタレな盲愛
キリスト教徒ではない私はよくは知らないが…。
受胎告知を受けた聖母マリア様って…今の私みたいな心境だったのではなかろうか…。
全くそういう行為をした覚えもないのに…妊娠していますって…。
勿論、私は…聖母ではないから…。
そういう事は…たぶん…あったんだろう。
覚えていないからわからないけれど…。
私が失った2週間弱の記憶の中で…。
ユキ先生もそう言っていた。
時期的に見ても、そのあたりにできたのだろうと…。
あの後、ユキ先生と看護師さんに言われるまま、隣の部屋で内診を受け、私の妊娠は確定した…。
茫然自失の私に、ウサコ先生から事情を聞いているユキ先生は、心中察するという顔をして…。
「今お付き合いしている彼と、よく話し合ってみてね」
と言って、青い顔をした私をクリニックの玄関まで見送ってくれた。
タクシーを呼びましょうか?と言ってくれたが断った。
ゆっくり歩いて…頭の中を整理したい。
じゃないと、頭の中がグチャグチャで、子どものように大声で泣きだしてしまいそうだった…。
いったい…誰との赤ちゃんなの…⁉︎
歩きながら、そっと下腹に手をやってみる。
覚えているまでの記憶では…。
私は男の人と付き合う事はおろか、初恋だってまだな、純然たる処女だったはず…。
初めて付き合ったのは大河で…。
大河とはまだキスしかしていなくて…。
キスだけで赤ちゃんができるわけがないのは、いくら恋愛初心者の私だって知っている。
だいたい私と大河は、私が歩道橋から落ちて長く眠って目覚めてから、大河に好きだって言われて付き合い始めたんだ。
付き合い始めてまだ約1ヶ月…。
大河が父親の筈がない!
じゃあ…誰なの…?
私は胸元をギュッと握りしめた。
指輪…。
事故に遭った時に嵌めていたものだと退院の日に渡された、薬指にピッタリの指輪…。
自分で買ったものか…誰かに貰ったものか…全く身に覚えのない指輪。
誰も何も…大河もそんなに興味なさげでスルーだったし、結局たいして意味のない…自分で気に入って買った指輪なのかもと思っていた。
大河と付き合い始めて一旦指から外したけれど…なぜか外したらダメなような気がしてて…。
なんだか恐ろしい事が起きるような…誰かのお仕置きが待っているかのような…。
だから、長めのチェーンに通してずっと首に掛けていた。
もしかして…これをくれたのが赤ちゃんの父親?
…いったい…誰なの…。
受胎告知を受けた聖母マリア様って…今の私みたいな心境だったのではなかろうか…。
全くそういう行為をした覚えもないのに…妊娠していますって…。
勿論、私は…聖母ではないから…。
そういう事は…たぶん…あったんだろう。
覚えていないからわからないけれど…。
私が失った2週間弱の記憶の中で…。
ユキ先生もそう言っていた。
時期的に見ても、そのあたりにできたのだろうと…。
あの後、ユキ先生と看護師さんに言われるまま、隣の部屋で内診を受け、私の妊娠は確定した…。
茫然自失の私に、ウサコ先生から事情を聞いているユキ先生は、心中察するという顔をして…。
「今お付き合いしている彼と、よく話し合ってみてね」
と言って、青い顔をした私をクリニックの玄関まで見送ってくれた。
タクシーを呼びましょうか?と言ってくれたが断った。
ゆっくり歩いて…頭の中を整理したい。
じゃないと、頭の中がグチャグチャで、子どものように大声で泣きだしてしまいそうだった…。
いったい…誰との赤ちゃんなの…⁉︎
歩きながら、そっと下腹に手をやってみる。
覚えているまでの記憶では…。
私は男の人と付き合う事はおろか、初恋だってまだな、純然たる処女だったはず…。
初めて付き合ったのは大河で…。
大河とはまだキスしかしていなくて…。
キスだけで赤ちゃんができるわけがないのは、いくら恋愛初心者の私だって知っている。
だいたい私と大河は、私が歩道橋から落ちて長く眠って目覚めてから、大河に好きだって言われて付き合い始めたんだ。
付き合い始めてまだ約1ヶ月…。
大河が父親の筈がない!
じゃあ…誰なの…?
私は胸元をギュッと握りしめた。
指輪…。
事故に遭った時に嵌めていたものだと退院の日に渡された、薬指にピッタリの指輪…。
自分で買ったものか…誰かに貰ったものか…全く身に覚えのない指輪。
誰も何も…大河もそんなに興味なさげでスルーだったし、結局たいして意味のない…自分で気に入って買った指輪なのかもと思っていた。
大河と付き合い始めて一旦指から外したけれど…なぜか外したらダメなような気がしてて…。
なんだか恐ろしい事が起きるような…誰かのお仕置きが待っているかのような…。
だから、長めのチェーンに通してずっと首に掛けていた。
もしかして…これをくれたのが赤ちゃんの父親?
…いったい…誰なの…。