コミ障の田口くん
「じゃあ、これから虹空ニャンと呼ばない為に虹空と読んで頂けますか?」


ニッコリ笑いながら言った。
だって理由が可愛い。


初めて、こんな可愛い理由呼びすてされる。
これで口角が上がら無い方がおかしい。


田口くんは、めったにしない明るい顔をしながら頷いた。


次の日



私は、いつもどうり挨拶した。


「おはよう、田口くん。」



1秒

2秒

3秒

4秒

5秒…



「お、おは、おはよ、う、ござ、ごさいま、す。こ、虹空さ、さんっ。」


「あれ、呼びすては?」


すると急に、項垂れてガックリな顔をする。



しばらくは、まだ田口くんは虹空さんで続いていく感じです。







あ、そういえば昨日とっても小さい声だっけど、田口くんの声が聞こえただよね。


『ただの言い間違えだけど、呼びすて嬉しい。』
とか。


まあ、田口くんがこんなこと言うわけ無いし、気のせいだよね…?
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