恋とマシンガン
私が車を降りると、
「おやすみなさい」

菅谷さんはそう言った。

「おやすみなさい」

私が返事をすると、車のドアが閉まって私の前を走り去った。

「訳がわからない人だと思ったけど」

宇奈月さんのことを理解しているんだなと、私は思った。

「ただいま」

中に足を踏み入れると、誰もいなかった。

時間も時間だから、仕方がないか。

そう思っていたら、
「お帰り」

宇奈月さんの部屋のドアが開いて、彼がそこから顔を出して私を迎えてくれた。

宇奈月さんはパジャマ姿だった。

そして、久しぶりに宇奈月さんの顔を見た。

「菅谷は?」

そう聞いてきた宇奈月さんに、
「先ほど帰られました」

私は答えた。

「そうか…じゃあ、おやすみ」

宇奈月さんはそう言うと、ドアを閉めたのだった。
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