恋とマシンガン
心の中でツッコミを入れていたら、
「結香」

宇奈月さんに名前を呼ばれた。

「は、はい」

返事をしたら、
「かわいいよ」

宇奈月さんが言った。

「えっ…!?」

褒められた!?

嬉しい、すごく嬉しい!

サラッと何でもないような感覚で言ったんだろうけれど…心臓がドキドキと、早鐘を打っているのがわかった。

歩きやすいようにスニーカーを履いて家を出ると、
「結香」

宇奈月さんが私の名前を呼んで、手を差し出してきた。

その手に自分の手を重ねると、握ってくれた。

手を繋いだのは、これが2回目である。

2回目なんだけど、心臓がドキドキと鳴っている。

なれてもいいはずなんだけど…やっぱり、なれないかも。

手を繋いで歩きながら、私はそんなことを思っていた。
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