恋とマシンガン
私は宇奈月さんの顔をじっと見つめた。

「君が友人――いや、元友人と言った方がいいかな――と元彼に裏切られたと言う話を聞いた時、僕は許せないと思ったんだ。

君が深く傷ついたのに対して、彼らはのうのうと生きている――そう思ったら、怒りが湧いてきたんだ。

だけど、こう言うのは法律で裁くことはできない。

ましてや、君の元友人と元彼は罪悪感を持っていない。

まあ、罪の押しつけをしてる時点でもう持っていないのも同然なんだけどね」

「それで、調べたんですか?」

私の質問に、
「悪いと思ったが、君のここ数年の交遊関係を調べさせてもらったよ」

宇奈月さんは答えた。

「そしたら、何の偶然だろうね?

君の元彼は最近契約を交わした会社の『カサブランカ』の社員だった。

なので、立場を利用して彼にバツを与えた…と言う訳だ」

宇奈月さんはフッと笑った。
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