恋とマシンガン
「彼氏とは半年前に別れたし、いいなと思っている相手もいないから大丈夫だよ」

そう言った私に、
「そう…じゃあ、写真を送るから」

母親は少し戸惑っていたが、納得してくれたみたいだ。

その様子だと、断られると思っていたのかも知れない。

「送らなくていい」

私が言ったら、
「えっ、相手の顔を見なくてもいいの?

どんな人なのか確認しなくてもいいの?」

母親は驚いたと言うように聞き返してきた。

「どうせ当日になったら相手の顔を見るんでしょ?

だったら、送らなくていいよ。

お見合いはいつするの?

場所はどこなの?」

電話機の横にあるメモのところに行くと、ボールペンを手に持った。

「日付は…」

母親は戸惑いながらだが、お見合いの日時と場所を教えてくれた。

「ありがとう、当日を楽しみにしてるから」

「そ、そう…」

意外過ぎる私の反応に、母親は最後まで戸惑っていた。
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