恋とマシンガン
「それはどうもありがとう」

頭を下げた私に宇奈月さんはお礼を言った。

大企業とは聞いていたけど、まさか大企業中の大企業だったとは思ってもみなかった。

CMでもすっごい流れてるし、日本全国にサロンや店舗がたくさんある。

コスメ専門店と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、『レンブラント』じゃないだろうか。

まさか過ぎる展開が続き過ぎて、もう何が何やらわからなくなってきた…。

と言うか、何で本当にお見合いをしようと思ったんだ…?

「お待たせしました、アイスコーヒーです」

店員がアイスコーヒーをテーブルのうえに置いた。

ガムシロップとミルクを入れてストローでかき混ぜると、
「山城さんはどうして僕とお見合いをしようと思ったんだ?」

宇奈月さんが聞いてきた。

それ、私が1番聞きたいことです。
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