恋とマシンガン
この人の情緒は一体どうなっているんだ…?

さっきまで説教してきたかと思ったら、今度は急に笑い出した。

質の悪いホラー映画よりもずっと怖いんですけど。

「いやー、こんなにも笑ったのは久しぶりだ」

宇奈月さんは笑い過ぎて出てきた涙を指でぬぐった。

久しぶりって言われても知りませんけど。

と言うか、何で笑われたのか理由がよくわからないんですけど。

そう思っていたら、
「気に入った」

宇奈月さんが言った。

「えっ?」

何をですか?

「君が気に入ったと言っているんだ」

宇奈月さんが言った。

「はい?」

私が気に入ったって、どこが気に入ったんですか?

だいぶ、めちゃくちゃなことを言いまくりましたよ?

…って、言わせたのはあなたなんですけど。
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