恋とマシンガン
「あの…宇奈月さんは、もう自宅にいるんですよね?」

そう聞いた私に、
「ええ、もうとっくに帰られています」

菅谷さんは答えた。

「そうですか…」

「何かありましたか?」

「い、いえ…」

菅谷さんの質問に、私は首を横に振って答えた。

「菅谷さん」

「はい、何でしょうか?」

「菅谷さんは、宇奈月さんの秘書なんですよね?」

そう聞いたら、
「そうですよ」

菅谷さんは今さら何を聞いているんだと言うように答えた。

「今さらこんなことを聞くのは自分でもおかしいと思うんですけど…」

そこで言葉を区切ってから口を開くと、
「宇奈月さんは、どうしてお見合いをしようと思ったんですか?」
と、聞いた。
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