【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
【……ねぇ起きてよ
君に言いたいことがあるんだ
またいつもみたいに
寝たフリですか?

気持ちのいい天気だもんね
まどろんでいたいよね……】



どんな気持ちでマイクを握っていたんだろう。


歓声の響くあのステージで、何度涙を堪えたんだろう。



当たり前みたいに思い描く未来が、あっという間に崩れ落ちて。
生きていくには十字架が重すぎて。


大賀君はたったひとり、あの笑顔の下で、どんな思いで毎日を過ごしてきたの?


だって私には痛いほどわかる。


自分せいで幼馴染の運命を変えてしまった後悔と、

……幼馴染がもう傍にいない苦しみが。



「優ちゃんに……会いたいね?」



眉を下げて、涙で濡れた顔で、大賀君を見上げる。


大賀君はそんな私を見て、声を詰まらせた。



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