【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
「美月が昨日の祭りで、彼氏優先してんの。こっちが先約なのに最悪じゃない?」


これが、突然やってくるという、“仲間外れの終わり”の瞬間なの……?


気付けば、西田さんから目が離せなくなっていた。


どうするのか、心配で。


私の視線に気付いた西田さんは、こっちを見て、コクッと小さく頷いた。


そして、西田さんは強い目をして声を発した。


「……最悪って言うなら、こうやって仲間内で悪口を言う方がずっと最悪だと思う」


「……はぁ?」


竹内さんの声は、クラス中に聴こえるほど、大きかった。


その威圧感に負けじと、西田さんは声を出す。


「人の悪口言って、自分の立ち位置を確立していくやり方も汚いと思う」


西田さんの語尾が震えている。


クラス中が今、静まり返った。誰もが、西田さんと竹内さんを見ている。



「全部自分に返って来るよ。そのままだと里穂、いつか絶対に、見放される」


「はぁ?それ、本気で言ってんの?」


「あたしは、もう里穂とは付き合えない」


机に手をついて立ち上がった西田さんは、速足で廊下に出て行った。



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