【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
「でも、大賀君もなんか違うよ」
「ほんと?」
「うん……なんだろう……。なんか、無邪気になったというか……」
「まー、そうだね。結構、作ってたよね。彼女にはかっこよく思われたかったから」
「十分かっこいいのに」
って、声に出てた?
大賀君を見上げる。その横顔にあるのは戸惑いと、少しの照れ。
……声に出てた!
「なんでもないよ」
「プ。葉由って……ほんとに」
くつくつと笑う大賀君が、無性に愛しい。
……もっと。もっと。幸せに笑っていてほしい。
「……優ちゃんに会いに行く“準備”はできたの?」
「うん……。もう少しで、できる。実はさ、カムのメンバーにも昨日、優ちゃんのこととか、色々話したんだ。みんな応援してくれてる」
前を向く彼に、もう迷いは見当たらない。
「俺は絶対に、優ちゃんのこと……諦めない」
胸の中に湧き上がってくる苦しさを押し殺す。
そうやって、私は強く頷いた。
……やっと、大賀君は、進むんだ。
「ほんと?」
「うん……なんだろう……。なんか、無邪気になったというか……」
「まー、そうだね。結構、作ってたよね。彼女にはかっこよく思われたかったから」
「十分かっこいいのに」
って、声に出てた?
大賀君を見上げる。その横顔にあるのは戸惑いと、少しの照れ。
……声に出てた!
「なんでもないよ」
「プ。葉由って……ほんとに」
くつくつと笑う大賀君が、無性に愛しい。
……もっと。もっと。幸せに笑っていてほしい。
「……優ちゃんに会いに行く“準備”はできたの?」
「うん……。もう少しで、できる。実はさ、カムのメンバーにも昨日、優ちゃんのこととか、色々話したんだ。みんな応援してくれてる」
前を向く彼に、もう迷いは見当たらない。
「俺は絶対に、優ちゃんのこと……諦めない」
胸の中に湧き上がってくる苦しさを押し殺す。
そうやって、私は強く頷いた。
……やっと、大賀君は、進むんだ。