【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
横断歩道が青だろ?絶対青なのに。


気付けば、葉由たちが渡りかけていたはずの横断歩道に大型トラックが突っ込んでいた。


「葉由!蓮!!」


駆け寄ると、道路では葉由が転んでいて……。


道行く人の悲鳴が上がっている。

その目はみんな、トラックの下を……。



葉由は蓮の名前を何度も叫んだ。


蓮の体に乗り上げた車体を押して、叫んでいる。



俺は、動けなかった。じわじわと真っ赤な血が広がっていく蓮を、ただ茫然と見つめて。


「……蓮……」


嘘みたいな光景だ。


血だまりが、道路に広がっていく。



「……葉由……はぁ……大丈夫?」



葉由と俺の名前を呼んで……蓮は瞼を下ろした。




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