【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
事故現場の交差点に、花束を手向けた。


あの日と同じように、眩しい太陽が照り付けている。


トラックは本当に一瞬のうちに、蓮から命を奪ってしまった。


たった一秒の油断が、たくさんの人生をめちゃくちゃにする。


「事故なんて……なくなればいいのに」

「うん……本当に」


手を合わせてから、見上げた青空。



私を突き飛ばしてくれた蓮が、最期に私に見せてくれた景色……。



「……蓮、助けれくれて……ありがとう……」




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