【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
どうして、私が生きているんだろう。
なんのために生きているんだろう。
吐き気のする疑問を抱えて、続いていく、私の人生。
今日も呆気ないほど、淡々と過ぎ去った。
あとどのくらい……?
……もう、嫌だ。
ベッドに沈み込んだ重い体を持ち上げる。手元に散らばった内服薬を弾き飛ばすように床へ落とした。
どこでもいい……遠くに行きたい。
もっと、もっと遠く。
迷い込んだ知らない土地は、とても眩しかった。夜空の星を掻き消して、あちこちで煌めくネオンサイン。
夜はこれから始まるんだとでも言いたげに、道行くひとは声を弾ませていた。
まとわりつく生暖かい空気。私はたったひとり立ち止まり、辺りを見渡す。
夏の夜風が雑踏を吹き去った。頬にはりついた長い髪を払った時、かすかに歌声が聴こえた気がした。
なんのために生きているんだろう。
吐き気のする疑問を抱えて、続いていく、私の人生。
今日も呆気ないほど、淡々と過ぎ去った。
あとどのくらい……?
……もう、嫌だ。
ベッドに沈み込んだ重い体を持ち上げる。手元に散らばった内服薬を弾き飛ばすように床へ落とした。
どこでもいい……遠くに行きたい。
もっと、もっと遠く。
迷い込んだ知らない土地は、とても眩しかった。夜空の星を掻き消して、あちこちで煌めくネオンサイン。
夜はこれから始まるんだとでも言いたげに、道行くひとは声を弾ませていた。
まとわりつく生暖かい空気。私はたったひとり立ち止まり、辺りを見渡す。
夏の夜風が雑踏を吹き去った。頬にはりついた長い髪を払った時、かすかに歌声が聴こえた気がした。