【完】一生分の好きを、君に捧ぐ。
大賀君が「葉由が?え?どういうこと?」と食いついた。
西田さんって、話し方が上手な人だから、ちょっと羨ましい。
「バイオリンって鳴らすのでも難しいのに、葉由だけはドレミファソラシドってそっこーでマスターしてたの!ねぇ栞、葉由すごかったよね?」
「うんうん。先生も音感があるって褒めてた!」
「しかも葉由って見た目もバイオリン似合うし!」
「も……もうやめて。褒められ慣れてないから……」
困惑と恥じらいの真ん中みたいな顔をしてふたりを止める私を、大賀君は優しい目で見ていた。
「大賀今度見てみ?葉由がバイオリン持つとめちゃくちゃ雰囲気でるよ」
「へぇ、それ見たい。今日の放課後見せてよ」
大賀君は簡単にそんなことを言うけど、「だけどバイオリンは貸し出し禁止だよ」って一応伝えておく。
「第二音楽室に管弦楽部のお下がりが保管されてるよ」
「そうなの?」
「今日は内海と笠間が用事あるっていうから多分練習ないし」
「……うーんと、でも。ドレミファソラシドしか弾けないよ?あと先生が貼ってくれたテープがないと左手の指の位置わからないし……」
「教えてあげるよ」
その言葉に、一瞬の時を置いて、私と栞ちゃんと西田さんは「えぇ!?」と似たような反応をしてしまった。
西田さんって、話し方が上手な人だから、ちょっと羨ましい。
「バイオリンって鳴らすのでも難しいのに、葉由だけはドレミファソラシドってそっこーでマスターしてたの!ねぇ栞、葉由すごかったよね?」
「うんうん。先生も音感があるって褒めてた!」
「しかも葉由って見た目もバイオリン似合うし!」
「も……もうやめて。褒められ慣れてないから……」
困惑と恥じらいの真ん中みたいな顔をしてふたりを止める私を、大賀君は優しい目で見ていた。
「大賀今度見てみ?葉由がバイオリン持つとめちゃくちゃ雰囲気でるよ」
「へぇ、それ見たい。今日の放課後見せてよ」
大賀君は簡単にそんなことを言うけど、「だけどバイオリンは貸し出し禁止だよ」って一応伝えておく。
「第二音楽室に管弦楽部のお下がりが保管されてるよ」
「そうなの?」
「今日は内海と笠間が用事あるっていうから多分練習ないし」
「……うーんと、でも。ドレミファソラシドしか弾けないよ?あと先生が貼ってくれたテープがないと左手の指の位置わからないし……」
「教えてあげるよ」
その言葉に、一瞬の時を置いて、私と栞ちゃんと西田さんは「えぇ!?」と似たような反応をしてしまった。