【短編】キミに伝えたい好きがある
ちなみに、ただ今英語の授業中だけど、私の頭の中はお花畑になっているため、先生の流暢な英語も耳に入ってこない。


目の前の席には、愛しの遼ちゃんがいる。


その細身だけど広い背中を、うっとり眺める。


授業中もずっと彼が視界に入るなんて、幸せすぎる、ベストポジションだ。


「富田、どうしたの?さっきの授業中ため息ばっかりついてたみたいだけど」


休み時間に、彼が振り返り少し笑いながら尋ねられた。


「う、うん。なんでもないよ。それより今日はなんの日か覚えてる?」


「え?」


彼は一瞬キョトンとするけど、スマホのカレンダーを確認する。


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