【短編】キミに伝えたい好きがある
しばらくして、アキくんの優しい声がした。
「奈帆せんぱーい」
顔を上げたら、グラウンドにいるアキくんが笑顔で、手を振ってくれている。
私も、ちょっと笑って手を振りかえした。
彼は両手を合わせるようにして、ペコッと頭を下げてくれて、それから口を開く。
おそらく、「ごめん」って言ってくれているような気がする。
それを見たら、少しだけ心が軽くなったような気がした。
私って甘いのかな。
騙されてたんだと、わかってもアキくんのことをどうしても憎めないんだ。
だけど、
どうしょう、遼ちゃんを傷つけてしまった。
きっと今頃凄く怒っているだろうな。
グラウンドでサッカーの練習に戻った遼ちゃんに目を向けても、それから一度もこちらを見てはくれなかった。
練習が、終わるまでじっと見つめていたけれど、諦めて先に1人で帰ることにした。
きっと、今日は私の顔なんて見たくもないんだろうな。
彼に避けられている気がしたら、急に怖くなってその場から逃げ出してしまった。
「奈帆せんぱーい」
顔を上げたら、グラウンドにいるアキくんが笑顔で、手を振ってくれている。
私も、ちょっと笑って手を振りかえした。
彼は両手を合わせるようにして、ペコッと頭を下げてくれて、それから口を開く。
おそらく、「ごめん」って言ってくれているような気がする。
それを見たら、少しだけ心が軽くなったような気がした。
私って甘いのかな。
騙されてたんだと、わかってもアキくんのことをどうしても憎めないんだ。
だけど、
どうしょう、遼ちゃんを傷つけてしまった。
きっと今頃凄く怒っているだろうな。
グラウンドでサッカーの練習に戻った遼ちゃんに目を向けても、それから一度もこちらを見てはくれなかった。
練習が、終わるまでじっと見つめていたけれど、諦めて先に1人で帰ることにした。
きっと、今日は私の顔なんて見たくもないんだろうな。
彼に避けられている気がしたら、急に怖くなってその場から逃げ出してしまった。