Endless movie
先生には返事に困っているように見えたのか、 質問をしてきた。


「もしかして既に何か部活入ってました?」

「いや、帰宅部です。」

「だったらちょうどいい。
同好会でもいいから何か所属してた方が、
受験とかいろいろ役立つと思いますよ。
それに、部員は君だけだから、好きな映画選んでもいいし。」


考え方からしたら、人は悪くなさそう。

だけれども、風貌がどうも全てを物語っている気がしてならない。


「お話ありがとうございます。
すぐには返事できないので、明日まで待ってもらえますか?」


同好会に入るのは、明日学校に行って
本当にこの人がうちの高校にいるかどうか確認してからだ。


……というか、浅井先生が存在しなければ
映画同好会という箱自体がうちの高校に存在しない可能性が、極めて高いんだけれどね。
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