ことほぎのきみへ
……
……
……
「…………ごはん」
「ん?」
「……今日はカップラーメンやめましょう」
「え?」
立ち上がった私は
あの人の手からカップラーメンを奪って
戸棚の中に戻す
「私が何か作ります」
唐突な申し出にあの人は呆気に取られてた
……
……
……
「どうぞ」
「…………冷蔵庫の中、ろくなもの入ってなかったのに」
テーブルの上に置いた料理に
目を瞬かせるあの人
あの人の言う通りで
冷蔵庫にはほとんど食料が入ってなくて
本当に普段、料理をしないんだろうなって思った
中に入ってたのは
お昼の残りだと言う冷やごはん
たまごにベーコン
少し痛んだ野菜が半端に残ってて
調味料と飲み物だけはたくさんあった
コンソメと牛乳があったから
余り物の食材とそれを使ってリゾットとスープを作った
「すごいね」
「余り物で調べたらレシピたくさん出てきますよ」
そんなに感心されるほど
大層なものじゃない
スマホを開けば
余り物を使った料理のレシピなんて
たくさん見つかる
誰だって簡単にできる事だ
「そこまでするの面倒
それに、きみみたいに手際良くないし
途中で力尽きて諦めると思う」
「でも、できないわけではないですよね?」
……
……
「…………ごはん」
「ん?」
「……今日はカップラーメンやめましょう」
「え?」
立ち上がった私は
あの人の手からカップラーメンを奪って
戸棚の中に戻す
「私が何か作ります」
唐突な申し出にあの人は呆気に取られてた
……
……
……
「どうぞ」
「…………冷蔵庫の中、ろくなもの入ってなかったのに」
テーブルの上に置いた料理に
目を瞬かせるあの人
あの人の言う通りで
冷蔵庫にはほとんど食料が入ってなくて
本当に普段、料理をしないんだろうなって思った
中に入ってたのは
お昼の残りだと言う冷やごはん
たまごにベーコン
少し痛んだ野菜が半端に残ってて
調味料と飲み物だけはたくさんあった
コンソメと牛乳があったから
余り物の食材とそれを使ってリゾットとスープを作った
「すごいね」
「余り物で調べたらレシピたくさん出てきますよ」
そんなに感心されるほど
大層なものじゃない
スマホを開けば
余り物を使った料理のレシピなんて
たくさん見つかる
誰だって簡単にできる事だ
「そこまでするの面倒
それに、きみみたいに手際良くないし
途中で力尽きて諦めると思う」
「でも、できないわけではないですよね?」