ことほぎのきみへ
「何か手伝う?」
「じゃあ、野菜だけ切ってもらっていいですか?
その後は私が全部やるので」
「分かった」
くるくると袖口をまくってから
手を洗うひさとさん
準備を整えてから
取り出した包丁でにんじんの皮を綺麗に剥いて
そのまま細かく切っていく
………矢那さんは
ひさとさんは本当にめんどくさがりで
自分からは何もしないって言ってたけど……
今みたいに
前来たときも自分から手伝いを申し出てくれた
私に全部やらせるのは申し訳ないって思ってるのかもしれない
矢那さんの『お願い』を承諾したのは
他でもない私で
これも好きでやってることだから
そう思ってたら、逆に申し訳ないけど
少しでもひさとさんが料理をするようになるなら
それも悪くはないのかもしれない
「…」
……でも、やっぱりひさとさん
やればできるのにもったいないな
包丁で器用に野菜の皮を剥いて切っていく
ひさとさんを横目で見ながら思う
ひさとさんは
調理道具の扱いも普通に上手い
普段、料理をしない人とは思えないくらい
「終わった」
……切るのも早いし
「ありがとうございます
じゃあ、少し待っててください」
「ん」
頷いて、ソファーに向かうひさとさんを見送って
私は調理を再開した
「じゃあ、野菜だけ切ってもらっていいですか?
その後は私が全部やるので」
「分かった」
くるくると袖口をまくってから
手を洗うひさとさん
準備を整えてから
取り出した包丁でにんじんの皮を綺麗に剥いて
そのまま細かく切っていく
………矢那さんは
ひさとさんは本当にめんどくさがりで
自分からは何もしないって言ってたけど……
今みたいに
前来たときも自分から手伝いを申し出てくれた
私に全部やらせるのは申し訳ないって思ってるのかもしれない
矢那さんの『お願い』を承諾したのは
他でもない私で
これも好きでやってることだから
そう思ってたら、逆に申し訳ないけど
少しでもひさとさんが料理をするようになるなら
それも悪くはないのかもしれない
「…」
……でも、やっぱりひさとさん
やればできるのにもったいないな
包丁で器用に野菜の皮を剥いて切っていく
ひさとさんを横目で見ながら思う
ひさとさんは
調理道具の扱いも普通に上手い
普段、料理をしない人とは思えないくらい
「終わった」
……切るのも早いし
「ありがとうございます
じゃあ、少し待っててください」
「ん」
頷いて、ソファーに向かうひさとさんを見送って
私は調理を再開した