ことほぎのきみへ
「いろはちゃん、前に話してくれたよね
家族がなにより大事だって」
「…?……うん」
……言った
旅行の時に
『お家の事、全部ひとりでやって大変じゃない?辛くなったりしない?』
家庭の事情を話した時に
ゆまちゃんにそう言われた
大変かと問われれば、正直大変な部分はあった
テスト期間や学校のイベントがあった時とか
今では慣れたけど
最初は学業との両立は難しかったし
それで頻繁に体調も崩してた
それでも
辛いと思った事はない
家族がなにより大事だから、大切だから
だから、家の事をするのも
妹や弟の面倒を見るのも苦じゃないって答えた
「亜季ちゃんも言ってたけど
いろはちゃんの『1番』は『家族』なんだよね?」
「うん」
「もとからきっと、いろはちゃんは家族を大事にする人ではあったんだろうけど……
強くそう思うようになったきっかけが
「お母さんの死」なんじゃないのかな?」
「…」
……そう
お母さんが亡くなってから、余計に
傍にある存在の大きさを、大切さを実感して
失いたくないって
守らなきゃって
悲しませたくない、苦しませたくない
笑っていて欲しい
だから
大切に、大事にしようって思った
家族がなにより大事だって」
「…?……うん」
……言った
旅行の時に
『お家の事、全部ひとりでやって大変じゃない?辛くなったりしない?』
家庭の事情を話した時に
ゆまちゃんにそう言われた
大変かと問われれば、正直大変な部分はあった
テスト期間や学校のイベントがあった時とか
今では慣れたけど
最初は学業との両立は難しかったし
それで頻繁に体調も崩してた
それでも
辛いと思った事はない
家族がなにより大事だから、大切だから
だから、家の事をするのも
妹や弟の面倒を見るのも苦じゃないって答えた
「亜季ちゃんも言ってたけど
いろはちゃんの『1番』は『家族』なんだよね?」
「うん」
「もとからきっと、いろはちゃんは家族を大事にする人ではあったんだろうけど……
強くそう思うようになったきっかけが
「お母さんの死」なんじゃないのかな?」
「…」
……そう
お母さんが亡くなってから、余計に
傍にある存在の大きさを、大切さを実感して
失いたくないって
守らなきゃって
悲しませたくない、苦しませたくない
笑っていて欲しい
だから
大切に、大事にしようって思った