ことほぎのきみへ
……
……
…………え、えっと……。
「あー……なんか悪いね。俺の連れが迷惑かけて」
……!
その場に立ち尽くす私に声をかけてきたのは
ふたり組のもう一人の男
どうやらこの人も
取り残されてしまっていたようで
呆気に取られた表情のまま
それでも
もう一人の分も謝罪の言葉を口にする
「……嫌がる子にああいうことしないように言って頂けますか」
表情や雰囲気から感じる限り
さっきの人よりかなりまとも
……多分、この人はそこまで嫌な人じゃない
だけど
友達に嫌な思いをさせた人の関係者って思うと
どうしても声に刺ができる
「伝えとく
……ところで、きみには彼氏とかいる?」
「……はい?」
「…いや、その……
ぶっちゃけ、タイプです」
「…」
「その、良かったら連絡先教えてもらえない?」
……このタイミングで
まさか自分がナンパされるなんて思いもしない
唐突に頬を染めて
はにかむように好意をアピールされ、固まる
「嫌だったらいいんだけど……」
さっきの人とは打ってかわって態度が柔和
強引に話を進めたり
連れていかれたりはしなかった
だけど、動揺しすぎて声が出なくて
「……あ」
……
…………え、えっと……。
「あー……なんか悪いね。俺の連れが迷惑かけて」
……!
その場に立ち尽くす私に声をかけてきたのは
ふたり組のもう一人の男
どうやらこの人も
取り残されてしまっていたようで
呆気に取られた表情のまま
それでも
もう一人の分も謝罪の言葉を口にする
「……嫌がる子にああいうことしないように言って頂けますか」
表情や雰囲気から感じる限り
さっきの人よりかなりまとも
……多分、この人はそこまで嫌な人じゃない
だけど
友達に嫌な思いをさせた人の関係者って思うと
どうしても声に刺ができる
「伝えとく
……ところで、きみには彼氏とかいる?」
「……はい?」
「…いや、その……
ぶっちゃけ、タイプです」
「…」
「その、良かったら連絡先教えてもらえない?」
……このタイミングで
まさか自分がナンパされるなんて思いもしない
唐突に頬を染めて
はにかむように好意をアピールされ、固まる
「嫌だったらいいんだけど……」
さっきの人とは打ってかわって態度が柔和
強引に話を進めたり
連れていかれたりはしなかった
だけど、動揺しすぎて声が出なくて
「……あ」