ことほぎのきみへ
きみを掬えるなら
駅前のショッピングモールの
おいしいと評判のスイーツショップで


「文化祭お疲れ様~!!」

「「「お疲れ様~!」」」


私とゆうり、亜季、ゆまちゃんの女子4人で
文化祭の打ち上げ


それと


「ゆーちゃんが無事
悟君と付き合えた事を祝して!乾杯!!」

「おめでとう~っ」

「おめでとう。ゆうり」


亜季に続いて
ゆまちゃんと私がお祝いの言葉を向ければ
ゆうりは恥ずかしそうに声を返す


「……あ、ありがとう」


この集まりは
ゆうりが悟先輩と付き合えたお祝いも兼ねてる


あの後


悟先輩に連れていかれたゆうり

どうなったんだろう…と心配していた私のもとに
ゆうりから電話がかかってきて

悟先輩から告白されて
付き合うことになったって嬉しい報告を貰った



「本当に良かったね」

「……うん」

「悟先輩もゆうりちゃんの事が好きだったんだね」

「……みたい。でも、まだ実感湧かなくて……」


夢見心地気分なんだろう

頬を染めて、恥ずかしそうにしながらも
ゆうりはどこかぼんやりしてる


「悟君ね
結構前からゆーちゃんの事、好きだったんだよ」


亜季が何気なく放った言葉にゆうりはびっくり顔


「……そ、そうなの?」

「うん。だから、ゆーちゃんがナンパされた時
相当怒ってたでしょ」

「…うん。かなり怒ってた」


深く頷く私


一連の出来事は亜季とゆまちゃんにも話してる

その場にはいなかったけど
亜季には悟先輩がどんな感じだったか
簡単に想像がついたみたいで
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