ことほぎのきみへ
しっかりと繋がれた手
柔らかく笑うゆうりと先輩
「……よかった」
大事な友達が幸せそうに笑ってる
そんな姿に安心して
無意識に口から言葉が漏れる
たくさん悩んで、泣いて
不安と戦っていたのを知っていたから
見ていたから
浮かぶのは心からの祝福と安堵の気持ち
「嬉しい報せ?」
「…はい」
「そう。良かったね」
「はい」
ひさとさんの言葉に笑って何度も頷く
「そうだ。いろは」
「はい?」
ふとひさとさんが思い出したような声を出して
「25日空いてる?」
………。
「…………………え?」
その問いかけに
一瞬、思考が停止した
「24日でもいいんだけど」
「…………25日は…空いてます」
「じゃあ、付き合ってくれる?」
そう言って手渡されたのは水族館のチケット
「……『クリスマス限定、ナイトアクアリウム』?」
渡されたチケットにはそう書かれてる
「矢那さんが職場で貰ったんだって
自分は興味ないからって押し付けられた」
「………これ……私と?」
「嫌?」
「……嫌じゃ…ないです
……嬉しいです」
…………ひさとさんから
誘ってもらえるなんて思ってもなかったから
驚き過ぎて私は呆然としてしまって
返す言葉もぼんやりとしたものになる
……だけど
じわじわと嬉しさが込み上げてきて
緩み始める口許を手で押さえる
「……」
……でも、これ…
渡されたチケットをじっと見つめる
夜だし、クリスマスだし
行くのってほとんどカップルとかなんじゃ……
柔らかく笑うゆうりと先輩
「……よかった」
大事な友達が幸せそうに笑ってる
そんな姿に安心して
無意識に口から言葉が漏れる
たくさん悩んで、泣いて
不安と戦っていたのを知っていたから
見ていたから
浮かぶのは心からの祝福と安堵の気持ち
「嬉しい報せ?」
「…はい」
「そう。良かったね」
「はい」
ひさとさんの言葉に笑って何度も頷く
「そうだ。いろは」
「はい?」
ふとひさとさんが思い出したような声を出して
「25日空いてる?」
………。
「…………………え?」
その問いかけに
一瞬、思考が停止した
「24日でもいいんだけど」
「…………25日は…空いてます」
「じゃあ、付き合ってくれる?」
そう言って手渡されたのは水族館のチケット
「……『クリスマス限定、ナイトアクアリウム』?」
渡されたチケットにはそう書かれてる
「矢那さんが職場で貰ったんだって
自分は興味ないからって押し付けられた」
「………これ……私と?」
「嫌?」
「……嫌じゃ…ないです
……嬉しいです」
…………ひさとさんから
誘ってもらえるなんて思ってもなかったから
驚き過ぎて私は呆然としてしまって
返す言葉もぼんやりとしたものになる
……だけど
じわじわと嬉しさが込み上げてきて
緩み始める口許を手で押さえる
「……」
……でも、これ…
渡されたチケットをじっと見つめる
夜だし、クリスマスだし
行くのってほとんどカップルとかなんじゃ……