ことほぎのきみへ
「今、ゆうりがゆうりのペースで順調に進んでるならそれでいいと思うんだ」
不安や恐怖をゼロにすることは多分無理
好きだから余計に
悟先輩や悟先輩を取り巻く人達の姿や声が
よく見えて、聞こえてしまうんだろうから
『今』の不安や恐怖は
嫌でもなんでも抱えて自分でどうにかするしかない
けど、『もしも』の『未来』の分の不安や恐怖まで抱えて悩む必要なんてない
「嬉しいこととか楽しいことも
きっとたくさんあったでしょ?」
「……うん」
ゆうりはポケットからスマホを取り出して
じっとそれを眺めた
見ていたのは亜季がゆうりに送ったあの写真
悟先輩とのツーショット
……口では色々文句を言ってても
消さないで写真はちゃんと残してるところが可愛い
「……私の事、ちゃんと見てくれる
知ろうとしてくれる
それが、すごく嬉しい」
ふにゃりと表情を崩したゆうりは
そっと画面の向こうの悟先輩を指先で撫でる
「……上辺だけで判断なんてしない
悟先輩はちゃんと自分の目で見て、耳で聞いて
言葉で確かめてくれる」
……それは、誰にとっても嬉しいことだと思うけど
ゆうりにとってはさらに別格なんだろう
今までずっと
ゆりりは外見で判断されてきたから
中身なんて知ろうともしない人も多かったから
「…そういう人に会えて良かったね」
微笑みながらそう言うと
はにかむような笑顔が返ってきた
不安や恐怖をゼロにすることは多分無理
好きだから余計に
悟先輩や悟先輩を取り巻く人達の姿や声が
よく見えて、聞こえてしまうんだろうから
『今』の不安や恐怖は
嫌でもなんでも抱えて自分でどうにかするしかない
けど、『もしも』の『未来』の分の不安や恐怖まで抱えて悩む必要なんてない
「嬉しいこととか楽しいことも
きっとたくさんあったでしょ?」
「……うん」
ゆうりはポケットからスマホを取り出して
じっとそれを眺めた
見ていたのは亜季がゆうりに送ったあの写真
悟先輩とのツーショット
……口では色々文句を言ってても
消さないで写真はちゃんと残してるところが可愛い
「……私の事、ちゃんと見てくれる
知ろうとしてくれる
それが、すごく嬉しい」
ふにゃりと表情を崩したゆうりは
そっと画面の向こうの悟先輩を指先で撫でる
「……上辺だけで判断なんてしない
悟先輩はちゃんと自分の目で見て、耳で聞いて
言葉で確かめてくれる」
……それは、誰にとっても嬉しいことだと思うけど
ゆうりにとってはさらに別格なんだろう
今までずっと
ゆりりは外見で判断されてきたから
中身なんて知ろうともしない人も多かったから
「…そういう人に会えて良かったね」
微笑みながらそう言うと
はにかむような笑顔が返ってきた