私のかみさま
………ほら、また


このひとの言葉は、いつだって私を引き上げる


話さなくても、見せないようにしても

私の感情の変化にすぐ気づいて


解ってくれてしまう


それが嬉しいと思う反面

それに甘えてしまっている自分が
情けなくて、悔しいとも思う

変わりたいと願って
決意して、行動しているはずなのに

ほんの些細な事がきっかけで
こうも、簡単に崩れそうになる


「…」


深く息を吸って、吐く


荒くなっていた呼吸を整えて
榊の手に自分の手を重ねる



「……すみません」

「いい」



心のどこかでは、きっと気付いてた

分かってた

あの子の事が気になって、仕方なくなる理由



自分と似てる

自分を見ているようで、放って置けなかった


自分と似ているから嫌だと思った

似ているからこそ庇いたくなった
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