私のかみさま
「…」


完成間近になった社を見つめながら
だらだらと、滝のように流れる汗を手で拭う

拭っても拭っても、額や首筋、手の平……
至るところから、汗が吹き出してくる


……失敗した


工具から手を離して
社の傍の大木の影に移動する


連日、うだるような暑さが続いてる

だけど、配達で外を歩き回っているから
ある程度の暑さには耐性がついていた

だから大丈夫
長時間じゃなければ平気だって、甘く考えてた


せっかくの休み
少しでも早く社を直したくて
昼日中から作業してた

もちろん、水分補給も休憩もしてた

それでも、あまりの暑さに
身体は耐えられなかったみたいで、悲鳴を上げた


「…ぐらぐらする……」


さっきから、視界が揺れて
体の内側からも熱さを感じる



……これはまずい……
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