卒業写真    ~思い出の一枚~
「昨日も言ったけど…………
春人のこと、応援しても良いかな?って
思ってるんだよね。
夏苗ちゃんからすれば…………
迷惑な話しかもしれないんだけど。
………………僕が見るには
二人の相性って、いい気がしてるんだ。
自分勝手な考えかな?
…………………桜ちゃんから見たら、どう思う?
昨日は3人で、女子会だったんでしょう?」

どうやら、先生は二人をデートさせたくて

私の手を引いて連れ出したみたいだ。

…………………………………あっ!!

だから、春人さん…………「サンキュウ、亨。」って言ったんだ。

春人さんには、先生の気持ちが分かってたんだね。

「…………私から見ても
二人は、お似合いだと思います。
夏苗ちゃんも、春人さんのこと…………かなり意識してると
思います。
ただ、ずっと誠次さんのことが好きだったから
春人さんを好きになっている気持ちに
気づけないでいるのかなぁって。
別に…………
今は誠次さんが好きな訳じゃないんだけど………
長すぎて、邪魔してるのかな?って。
私もできることなら、早く誠次さんのことを忘れて………
春人さんと上手くいって欲しいです。」

先生が春人さんのことを思うように

私も夏苗ちゃんの幸せを思う。
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