卒業写真    ~思い出の一枚~
クスッと笑う先生に振り向くと

「やっぱり桜ちゃんは、友達思いだね。」と言って

私の頭を、ポンポンと撫でた。

えっ!?

………………………………頭、ポンポンされちゃった…………。

ぼぅ~っとする私に

もう一度笑いかけて

「次が、ラストだろうから………
デートの締めくくりに、観覧車に乗ろうか?」って。

ポンポンの次は…………

先生と観覧車??

私のキャパは、完全にオーバーしてしまい

パンク寸前だ。

「行こう。」

私の手を引いて、少し小高い場所にある

観覧車までの道のりを二人で歩く。

さっきまでは、遊具に乗って遊びたおしていたから………

何となく友達のノリだったけど。

今度は…………それとは違って……

ホントのデートみたい。

そう感じた途端、話せなくなって…………

急に訪れた自分の沈黙に戸惑う。

先生…………感じ悪く思わないかな?…………。

ここでも年上の先生は、優しくリードしてくれ

何かと話しかけてくれた。
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