雨上がりの夜空は
春が近づき、中学2年生になる少し前には、塾に通っている割には成績の伸びがイマイチだからと親に言われて、私は塾を辞めることになった。
親が塾長に直接電話したので、悠馬くん達に事前に伝えられることもなく急に辞める形となった。
塾を辞めても悠馬くんとは相変わらず学校ではあまり接点がない。
学年が上がっても一度も同じクラスになることはなかった。
女子の…というかたまたま華菜ちゃんと紗也ちゃんの会話が聞こえただけだけど、中学2年生になってから私以外のみんなも次々あそこの塾を辞めたらしい。
高校受験に向けた本格的な授業や対策など、受験に向けた対応が劣るらしいとのことだった。
そして中学校3年生になった頃───
私は市内にある私立の女子高を受験し、見事合格。
同級生のみんなもそれぞれの進路が決まった。
今でも冬になると、冷たくひんやりとした空気が思い出させてくれる。
ほとんど話したこともなかったキミが、塾が終わったあとにみんなが帰ってから“一緒に帰ろう”って、並んで暗い静かな夜道を歩いたことを。
特別仲が良い友達というわけでも、付き合っていないから彼女でもないのに
塾がある度いつも…いつも…。
親が塾長に直接電話したので、悠馬くん達に事前に伝えられることもなく急に辞める形となった。
塾を辞めても悠馬くんとは相変わらず学校ではあまり接点がない。
学年が上がっても一度も同じクラスになることはなかった。
女子の…というかたまたま華菜ちゃんと紗也ちゃんの会話が聞こえただけだけど、中学2年生になってから私以外のみんなも次々あそこの塾を辞めたらしい。
高校受験に向けた本格的な授業や対策など、受験に向けた対応が劣るらしいとのことだった。
そして中学校3年生になった頃───
私は市内にある私立の女子高を受験し、見事合格。
同級生のみんなもそれぞれの進路が決まった。
今でも冬になると、冷たくひんやりとした空気が思い出させてくれる。
ほとんど話したこともなかったキミが、塾が終わったあとにみんなが帰ってから“一緒に帰ろう”って、並んで暗い静かな夜道を歩いたことを。
特別仲が良い友達というわけでも、付き合っていないから彼女でもないのに
塾がある度いつも…いつも…。