【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
9、婚約者にドギマギする私
これは全部夢なのだろうか?
さっき父のお葬式に出ていたはずが、今は海に沈んでいる。
どんなにもがいても浮上できず、息苦しくなって海水を飲み込み、垂直に海の底に沈んでいく私の身体。
ああ、私は死ぬのね。
心残りがあるとすれば、誰かを愛して……愛されたかった。
暗くて深い海の底。
海水が冷たくて身体が凍りつきそう。
死を覚悟したその時、まばゆいばかりの光が差し込んできて、私を包んだ。
それは不思議な光景。
真っ暗だった海が私の周りだけキラキラして、しかも温かい。
驚く私の目の前に何故か美しい青年が現れ、微笑んでいた。
氷堂?
彼は目で"行くよ"と合図すると、私の身体をしっかりと抱き締めて浮上する。
すると、パッと目が覚めた。
メガネをしていないのか、視界がぼやける。
腕には点滴。
それに見覚えのない部屋。
ここは……病院なのかしら?
目の前には若い男性がいて私の手を掴んだまま椅子に座って眠っていた。
その顔を目を凝らして見れば、それは意地悪な私の婚約者で……。
そんな彼を見てなんとも言えない気持ちになった。
前にも感じたけど、心がじわじわと温かくなる。
さっき父のお葬式に出ていたはずが、今は海に沈んでいる。
どんなにもがいても浮上できず、息苦しくなって海水を飲み込み、垂直に海の底に沈んでいく私の身体。
ああ、私は死ぬのね。
心残りがあるとすれば、誰かを愛して……愛されたかった。
暗くて深い海の底。
海水が冷たくて身体が凍りつきそう。
死を覚悟したその時、まばゆいばかりの光が差し込んできて、私を包んだ。
それは不思議な光景。
真っ暗だった海が私の周りだけキラキラして、しかも温かい。
驚く私の目の前に何故か美しい青年が現れ、微笑んでいた。
氷堂?
彼は目で"行くよ"と合図すると、私の身体をしっかりと抱き締めて浮上する。
すると、パッと目が覚めた。
メガネをしていないのか、視界がぼやける。
腕には点滴。
それに見覚えのない部屋。
ここは……病院なのかしら?
目の前には若い男性がいて私の手を掴んだまま椅子に座って眠っていた。
その顔を目を凝らして見れば、それは意地悪な私の婚約者で……。
そんな彼を見てなんとも言えない気持ちになった。
前にも感じたけど、心がじわじわと温かくなる。