【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
最近は彼とふたりで食べるのが当たり前になってきた。
メニューは麦入りのご飯に、野菜の和え物、白身魚に、味噌汁。
病院食は不味いというイメージがあったのだけど、スーッと胃の中に溶け込むような感じで、とても美味しく感じて完食した。
「食欲があってよかったよ」
空になった私の皿を見て微笑む氷堂に、慌てて言い訳する。
「の、残すのは失礼ですもの」
決して食いしん坊なのではない。
空腹が満たされると、今度は自分の身なりが気になった。
海で溺れたからか、頭がむず痒いし、身体もなんとなくベタベタして気持ちが悪い。
「……シャワー浴びたいわ」
ポツリとそんなことを口にすれば、氷堂が奥にあるドアを指差した。
「そこにバスルームあるから入って来たら?」
彼から着替えが入った紙袋を受け取り、すぐにシャワーを浴びる。
ドアの外に氷堂がいると落ち着かないが、それよりも早く身体をキレイにしたくて仕方がなかった。
彼はなにも言わなかったけど、きっと私の身体は海水臭かったに違いない。
シャワーを終え、新しいパジャマに着替えると、ドライヤーで髪を乾かし、バスルームを出た。
「スッキリした?」
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