【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
スマホを見ていた氷堂が、私に気づいて顔を上げた。
「ええ」
そう答えてベッドに腰掛ける私の顔を彼はじっと見る。
「裸眼で俺の顔ちゃんと見えてる?」
氷堂との距離は二メートル程。
「……少しぼやけてますけど、なんとなく氷堂さまとわかる程度には」
質問の意図がわからず、戸惑いながら答えれば、彼は突然私の横に座った。
「ふーん、それじゃあ、今度はどう?」
なにか試すような目で問う氷堂。
彼の顔は三十センチくらいしか離れていない。
「こんな近くにいるんですもの。よく見えますわ」
クスッと笑えば、急に氷堂に顎を掴まれ、その非の打ち所のない顔が目の前に迫ってきて……。
「じゃあ、これでは?」
彼のブランデー色の瞳に私が映っている。
頭の中は真っ白。
なにも答えられず氷堂を見つめる私の唇に、彼の唇がゆっくりと重なる。
そして、ギュッと抱き締められた。
どれだけそうしていたのだろう。
コンコンと部屋のドアをノックする音が聞こえて、ハッとして慌てて彼から離れた。
「……もう来ちゃったか。残念」
氷堂は苦笑いして、名残惜しそうに親指の腹で私の唇をなぞると、ベッドから立ち上がって、病室のドアを開ける。
「ええ」
そう答えてベッドに腰掛ける私の顔を彼はじっと見る。
「裸眼で俺の顔ちゃんと見えてる?」
氷堂との距離は二メートル程。
「……少しぼやけてますけど、なんとなく氷堂さまとわかる程度には」
質問の意図がわからず、戸惑いながら答えれば、彼は突然私の横に座った。
「ふーん、それじゃあ、今度はどう?」
なにか試すような目で問う氷堂。
彼の顔は三十センチくらいしか離れていない。
「こんな近くにいるんですもの。よく見えますわ」
クスッと笑えば、急に氷堂に顎を掴まれ、その非の打ち所のない顔が目の前に迫ってきて……。
「じゃあ、これでは?」
彼のブランデー色の瞳に私が映っている。
頭の中は真っ白。
なにも答えられず氷堂を見つめる私の唇に、彼の唇がゆっくりと重なる。
そして、ギュッと抱き締められた。
どれだけそうしていたのだろう。
コンコンと部屋のドアをノックする音が聞こえて、ハッとして慌てて彼から離れた。
「……もう来ちゃったか。残念」
氷堂は苦笑いして、名残惜しそうに親指の腹で私の唇をなぞると、ベッドから立ち上がって、病室のドアを開ける。