【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
それじゃあ、困りますのよ。
いつもの氷堂蒼士でないと。
普段は蒼士の対面に座っているのだが、隣に移動して、彼の手から蓮華を奪った。
「綾香?」
不思議そうに私を見る蒼士に「私が食べさせてあげます」と主張して、お粥をフーフーして彼の口に運ぶ。
恥ずかしい気持ちより、彼を早く治したいという気持ちの方が勝っていた。
すると、少しずつだが、食べてくれた。
「……風邪を引くのもいいものだね……コホッ。綾香が食べさせてくれる……コホッコホッ」
身体が酷い状態なのに無理して笑おうとする彼をギロッと睨んだ。
「もう、そんなこと言うから咳き込むんですわ。風邪薬はありますか?」
薬の場所を聞けば、彼は少し怠そうに額に手を当てながらリビングを指差した。
「リビングの白い棚に救急箱があって……そこに……コホッ」
すぐに薬を見つけて蒼士に薬を飲ませると、彼は「シャワー浴びてくる」とふらつきながらダイニングを出ていく。
「高校のインハイの時も熱があったのに無理して試合に出てたのよねえ」
倒れないかしら?
心配になって、彼の後をついていった。
なんとか無事にバスルームに辿り着いたようでホッとする。
いつもの氷堂蒼士でないと。
普段は蒼士の対面に座っているのだが、隣に移動して、彼の手から蓮華を奪った。
「綾香?」
不思議そうに私を見る蒼士に「私が食べさせてあげます」と主張して、お粥をフーフーして彼の口に運ぶ。
恥ずかしい気持ちより、彼を早く治したいという気持ちの方が勝っていた。
すると、少しずつだが、食べてくれた。
「……風邪を引くのもいいものだね……コホッ。綾香が食べさせてくれる……コホッコホッ」
身体が酷い状態なのに無理して笑おうとする彼をギロッと睨んだ。
「もう、そんなこと言うから咳き込むんですわ。風邪薬はありますか?」
薬の場所を聞けば、彼は少し怠そうに額に手を当てながらリビングを指差した。
「リビングの白い棚に救急箱があって……そこに……コホッ」
すぐに薬を見つけて蒼士に薬を飲ませると、彼は「シャワー浴びてくる」とふらつきながらダイニングを出ていく。
「高校のインハイの時も熱があったのに無理して試合に出てたのよねえ」
倒れないかしら?
心配になって、彼の後をついていった。
なんとか無事にバスルームに辿り着いたようでホッとする。