【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
怒られているのに、嬉しいと思うなんて、熱がまた上がってきたのだろうか。
ダイニングテーブルに移動して綾香とお粥を食べるが、食欲がなくてただボーッと手に持っていた蓮華を見ていた。そしたら、急に彼女が横に座って、俺から蓮華を奪う。
「綾香?」
驚いて顔を上げれば、彼女は真剣な顔で告げた。
「私が食べさせてあげます」
え?
熱で聞き間違えたかと思ったのだが、綾香は蓮華にお粥を掬い、フーフーして冷ましてから俺に食べさせる。
普段は俺を気嫌いして邪険に扱っているのに、どうしたのだろう?
不思議に思いながらも、パクッとお粥を口にする。
……美味しい。
綾香がお粥に魔法でもかけたみたいだ。
少し食欲が出てきて、完食とは言わないまでも、三分の二くらいは食べれた。
「……風邪を引くのもいいものだね……コホッ。綾香が食べさせてくれる……コホッコホッ」
あまり綾香に心配をかけたくなくて、彼女にニコッと微笑んで見せるが、また咳が出た。
ホント、厄介な風邪だな。
「もう、そんなこと言うから咳き込むんですわ。風邪薬はありますか?」
綾香が呆れ顔で俺を見て、薬の場所を訊ねる。
ダイニングテーブルに移動して綾香とお粥を食べるが、食欲がなくてただボーッと手に持っていた蓮華を見ていた。そしたら、急に彼女が横に座って、俺から蓮華を奪う。
「綾香?」
驚いて顔を上げれば、彼女は真剣な顔で告げた。
「私が食べさせてあげます」
え?
熱で聞き間違えたかと思ったのだが、綾香は蓮華にお粥を掬い、フーフーして冷ましてから俺に食べさせる。
普段は俺を気嫌いして邪険に扱っているのに、どうしたのだろう?
不思議に思いながらも、パクッとお粥を口にする。
……美味しい。
綾香がお粥に魔法でもかけたみたいだ。
少し食欲が出てきて、完食とは言わないまでも、三分の二くらいは食べれた。
「……風邪を引くのもいいものだね……コホッ。綾香が食べさせてくれる……コホッコホッ」
あまり綾香に心配をかけたくなくて、彼女にニコッと微笑んで見せるが、また咳が出た。
ホント、厄介な風邪だな。
「もう、そんなこと言うから咳き込むんですわ。風邪薬はありますか?」
綾香が呆れ顔で俺を見て、薬の場所を訊ねる。