【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい～俺様御曹司と甘く危険な政略結婚～

「ゴンドラの中で食事って初めて。景色も凄く素敵ですわ」
綾香はゴンドラの中ではしゃぐ。
「さあ、座って食べよう」
そう促して彼女と並んで一緒に席に着き、シャンパンをグラスに注いで、お互いグラスを掲げた。
「初めてのデートに乾杯」
俺自身、ゴンドラで食事は初めて。
今日は天気も良くて景色もいいし、ベイブリッジ全体を見渡せる。
「こんな楽しい夜は初めてですわ」
シャンパンを飲みながら頬を緩める彼女を楽しげに眺める。
「計画した甲斐があったよ」
それから、食事を楽しんでデザートまで平らげると、フフッと笑った。
「この綺麗な夜景、忘れませんわ」
「夜景よりも綺麗なものが目の前にあるよ」
意味深に微笑めば、綾香は首を傾げる。
「え？　目の前に？」
彼女は自分では気づいていない。
今まで会った誰よりも綾香は魅力的で、その心もとても美しい。
「君だよ」
彼女の目を捕らえ、顔を近づけてキスをする。
綾香は一瞬驚いたが、一瞬驚いたがすぐに目を閉じ俺の口付けを受け止めた。
それがもう自然の流れになっていることが嬉しい。
高校の時は触れようものなら睨みつけられたからな。