【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
同部屋の人はどんな人なのだろう。
当然女の子よね?
それにしても広い玄関だわ。
玄関だけでも六畳くらいありそう。
寮というか、個人の家では?
だって、よくドラマとかだと、もっとこじんまりとしたアパートでおばさんとかが管理人してて、部屋だってベッドがやっと置けるくらいの大きさなのに。
「……お邪魔します」
靴を脱いであがり、キョロキョロ見回しながら廊下を進んでいく。
そういえば、美佳が私の洋服を届けてくれることになっていたのよね。
どの部屋にあるのかしら?
ドアを見つける度に控え目にノックして中を確認した。
何もないフローリングの部屋。
ここはトイレ。隣はバスルーム。
その向かい側が寝室。
ベッドはなぜか天蓋付きの豪華なもので、思わず顔をしかめた。
「寮なのに天蓋付き?」
ますますおかしいと思う。
突き当りが三十畳はありそうな広いリビングで、ガラス張りだった。
中に入れば、東京の摩天楼が一望出来て思わず見入ってしまう。
住んでいた家は洋館だったし、こんな高層マンションの最上階に来たのは初めて。
東京の夜景がキラキラと眩しく見える。
仕事からも氷堂からも解放され、大きく息を吐いた。
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