【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
だが、残念だったね。
君が社長令嬢ではなくなったとしても、手放す気はないよ。
実は婚約の話を提案したのは父じゃない。俺だ。
「メリット……ねえ。そういう言い方は好きじゃないな。俺はね、綾香のことを気に入っているんだよ」
彼女と出会ったのは高一の時。
イギリスの寄宿学校から皇極学院高校に編入し、毎日うんざりするような日々を過ごしていた。
とにかく俺のファンだという不特定多数の女子に付きまとわれ、落ち着かない生活。
イギリスでは男子校で、平穏だった。
共学になんて通うんじゃなかったと後悔したものだ。
ある時、藤原と一緒に図書室で勉強をしていたら、ファンの子達もやって来てガヤガヤ騒ぎ立てた。
馬鹿な女ども。
スーッと目を細めて彼女達を一瞥すると、すぐに本に視線を戻して視界から消した。
そこに登場してガツンと彼女達を注意したのが、綾香。
『図書室は騒ぐ場所ではありませんわ』
彼女の言葉に、図書室はシーンと静まり返った。
家柄もよく、容姿端麗で、勉強もできる綾香は先生や生徒からも厚い信頼を得ていて、学院の女子のリーダー的存在。
彼女に逆らう生徒などいない。
君が社長令嬢ではなくなったとしても、手放す気はないよ。
実は婚約の話を提案したのは父じゃない。俺だ。
「メリット……ねえ。そういう言い方は好きじゃないな。俺はね、綾香のことを気に入っているんだよ」
彼女と出会ったのは高一の時。
イギリスの寄宿学校から皇極学院高校に編入し、毎日うんざりするような日々を過ごしていた。
とにかく俺のファンだという不特定多数の女子に付きまとわれ、落ち着かない生活。
イギリスでは男子校で、平穏だった。
共学になんて通うんじゃなかったと後悔したものだ。
ある時、藤原と一緒に図書室で勉強をしていたら、ファンの子達もやって来てガヤガヤ騒ぎ立てた。
馬鹿な女ども。
スーッと目を細めて彼女達を一瞥すると、すぐに本に視線を戻して視界から消した。
そこに登場してガツンと彼女達を注意したのが、綾香。
『図書室は騒ぐ場所ではありませんわ』
彼女の言葉に、図書室はシーンと静まり返った。
家柄もよく、容姿端麗で、勉強もできる綾香は先生や生徒からも厚い信頼を得ていて、学院の女子のリーダー的存在。
彼女に逆らう生徒などいない。