【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
小さく頷いて、ひとりエレベーターを降りるが、氷堂はひとつ上の階の副社長室に行くのか降りなかった。
彼の秘書だなんて、今後どうやっていいのやら。
「頭が痛いわ」
廊下をスタスタ歩きながらボソッと呟いて海外戦略室のオフィスに入れば、すでに大谷先輩がいた。
「おはようございます」
そう挨拶すると、彼は「新居はどう?」と興味津々といった様子で聞いてくる。
氷堂の家に私を送り込むんですもの、恨まずにはいられない。
大谷先輩は私の味方ではないのですか?
「最悪ですわ」
仏頂面で答えたら、彼はフフッと笑った。
「最悪かあ。まあ、綾香ちゃんが元気そうでよかったよ」
氷堂に裸は見られるし、キスはされるし、落ち込んでる暇なんてない。
「全然よくありません」
ムッとして言い返した時、剣持さんと藤原がやって来た。
慌てて笑顔を作り、「おはようございます」とふたりに挨拶する。
それから自席に座ってパソコンを立ち上げていたら、前の席の剣持さんが思い出したように言った。
「あっ、鈴木さん、そう言えば社長秘書の赤石さんが、朝一で秘書室に来てくれってさ。お局さまだから怒らせるなよ」
「お局……さまですか?」
彼の秘書だなんて、今後どうやっていいのやら。
「頭が痛いわ」
廊下をスタスタ歩きながらボソッと呟いて海外戦略室のオフィスに入れば、すでに大谷先輩がいた。
「おはようございます」
そう挨拶すると、彼は「新居はどう?」と興味津々といった様子で聞いてくる。
氷堂の家に私を送り込むんですもの、恨まずにはいられない。
大谷先輩は私の味方ではないのですか?
「最悪ですわ」
仏頂面で答えたら、彼はフフッと笑った。
「最悪かあ。まあ、綾香ちゃんが元気そうでよかったよ」
氷堂に裸は見られるし、キスはされるし、落ち込んでる暇なんてない。
「全然よくありません」
ムッとして言い返した時、剣持さんと藤原がやって来た。
慌てて笑顔を作り、「おはようございます」とふたりに挨拶する。
それから自席に座ってパソコンを立ち上げていたら、前の席の剣持さんが思い出したように言った。
「あっ、鈴木さん、そう言えば社長秘書の赤石さんが、朝一で秘書室に来てくれってさ。お局さまだから怒らせるなよ」
「お局……さまですか?」