【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい～俺様御曹司と甘く危険な政略結婚～

綾香のお父さんが火事で亡くなったと思っている彼は、すぐに行動を起こして花山院商事の社長に就任した。
もし、綾香の従兄が火事に関わっているのであれば、おじさんが生きていると知って、今度は確実に口を封じに来るだろう。
綾香もおじさんを守るために無茶なことをすると思う。
それに、彼女にはもっと元気なおじさんを見て欲しい。
「おじさん、まだ皮膚の移植手術はありますが、綾香のためにも頑張りましょうね」
今のおじさんの姿を見るのは、男の俺でも辛い。
実の娘である綾香今のおじさんを見たら、酷いショックを受けるだろう。
少し涙ぐみながら言えば、綾香のお父さんはしっかりと俺の目を見て首を縦に振った。
病室を出ると、ドアの外にいた警官と話をして、おじさんとの会話の内容を伝える。
その後、医師とも話をし、今後の手術の内容を確認し、万全のケアをお願いした。
金がいくらかかってもいい。
おじさんにはここで治療して元気になってもらいたいのだ。
外はすっかり暗くなっている。
「それじゃあ、坂崎、おじさんのこと頼むよ。何かあったらすぐに連絡してくれ」